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ラ・サール中算数(60分・100点)
[1]計算
(1)(2)計算の工夫、(3)逆算。
(1)(3)は這ってでも正解すべき問題だが、(2)は9/88が打ち消されることに気付けるかどうかで計算の手間が大きく変わる。
[2]小問集合
(1)商と余りを等しくする。超典型題だが勢い余って999÷28なんてせぬよう。
(2)不変量のない倍数算。超典型題だが数値が大きくなるので計算ミス注意。
(3)正六角形中の面積。対角線3等分点と正六角形定番の分割から線分比。
(4)折り返しの角度。2回折り返していることに注意して角度を書けばOK。
[3]立体図形
直方体から三角錐を取り除いた立体の切断。
(2)は、直方体を復元してから切断することがポイント。
ラ・サールでは立体切断が超頻出であるが、今年の問題は易しめ。
[4]規則性・数の性質
2020×33…33の計算結果の考察。
小さい数で実験して、掛け算の筆算をして法則を探っていくと、自然と正体が見えてくる。
見たことない規則の問題は「悩む前に手を動かせ」のセオリーが身についてないと、(1)はともかく(2)はお手上げだろう。
[5]点の移動
円周上の異なる範囲を動く動点PQの重なりの考察。
重なる回数や重なりの時間間隔を問われているため、状況図では歯が立たず、ダイヤグラムに条件整理することがポイント。
(3)間隔の最小値を厳密に解くには、ダイヤグラムにたくさん現れる相似に着目する必要があり、解くのに時間もかかる厄介な問題と言える。
[6]平面図形
△ABCを回転させると2点がもとの辺と重なる構図を考える。
図形の移動のセオリー「等しい長さや角度に等しい印をつける」を実践すると、実は二等辺三角形がたくさん組み合わさった図形とわかり、実は△ABCも二等辺三角形であることが判明するが、図が不正確なので等しい長さや角度に印をつけないとそれに気付けないだろう。
三角形の頂点を中心に回転させる構図はよく見るが、この問いでは辺上の1点を中心として回転させるぶん二等辺三角形に少し気付きにくくなっている。
普段から図形の見た目でなんとなく解いた(気になってしまう)受験生は(1)から悩んでしまうだろう。
今年のラ・サールの問題は、ほぼ易問のみで構成されていた昨年と比べると、少なくとも超高得点は狙いにくくはなっている。
1枚目は例年よりも易しめではあるが、2枚目は難問ではないものの一筋縄ではいかず「タダでは点は取らせんぞ」というメッセージが伝わってきた。
特に2枚目は、算数の実力があるかどうか、戦略を見いだせるかどうかで如実に点差がつきそうなセットである。
例年思うことではあるが、答えのみ書くだけでなく考え方も採点対象になる問いが必要かなと思う。大人数が受験するので採点が格段に大変になるのを防ぐための措置なのかもしれないけど…。
ラ・サールの算数は標準的な良問が多く出題され、過去問で似た問題もよく見かけるため、ラ・サールに関しては過去問演習が対策となるし、他の難関校を受ける小学生にとっても、難関校算数への登龍門的な意味で過去問演習する価値がある。
また、立体切断・場合の数・移動系問題は難問となる場合があるので、これらの分野に関しては難しい問題も含めて別途対策が必要であろう。
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