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の
先
ネ
タ
バ
レ
O
K
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土佐中算数は、Aが穴埋めのみ、Bが考え方も必要の形式がすっかり定着。
・土佐中算数A(45分)
[1]小問集合
(1)計算
カッコの中を計算したあとは分数の形でまとめて約分すると早い。
(2)逆算
西暦を含む以外は普通の問題。
(3)通過算
時間差を考える超典型的なタイプ。
(4)体積
割合の考えが若干入る問題だが難しくはない。
(5)割合
銅線の重さと長さと値段に関する問題。比例を考えるか連比に持ち込むかだが、数値がやや複雑なのもあって意外と手を焼いた受験生がいたかも。
(6)比の問題
線分図か天秤の図に条件整理することで、みかんとりんごの代金の比がわかるが、類題の経験の有無で差がついただろう。
[2]虫食い算
同じ数字を使わずに和を5000にする。
真正面から取り組むと(1)はまだしも(2)はかなり面倒な上に間違えやすく、ここをどう切り抜けたか(あるいはきっぱり捨てたか)が、合否を分けたポイントとなっただろう。
実は筆算を縦に見て各位の和を考えると、かなり候補が限定されて、どうにか解ける(…と、ハマってる私を見るに見かねた上司に教えてもらったorz)
[3]鶴亀算
(1)は典型的な3量の鶴亀。
(2)は2量のいもづる算に容易に持ち込める。
ここは無傷で解ききりたい。
[4]面積比
正三角形を組み合わせた図形の面積の考察。
(1)(2)をさくっと解いたあとの(3)面積二等分が勝負。
例えば△PCDを△PCEと△PEDに分割して、△AEDと面積を比較する方針が考えられる。
それにしても土佐は、図形を2等分する問題が好きだな~
土佐中算数B(45分)
[1]図形の移動
(1)は対称移動。惑わされずに面積を考えることができたか。
(2)は回転移動。回転の中心から最も遠い点と最も近い点を確認。最も近い点に注意するところだが、今回の図にはそれに相当する補助線が引いてくれてるので楽。ただし図が巨大なので、採点対象となる作図が大変…どうしてここまで大きな図にしたんだろう?
[2]仕事算
3つのポンプで水槽に水を入れたり排出したり。
ニュートン算ではなく解きにくさはないものの条件がやや複雑なので、きちんと読み取って解き切りたい。
[3]相当算
3人が鉛筆やノートを買った時の残りの所持金の考察。
(1)は易問。(2)は差一定の倍数算と考えればよい。(3)はノート1冊を[1]とでもおいて所持金の合計を表現していけば解決。
数ある条件のうちのどれを利用すれば解けるか見抜く力が問われてる、というべきか…。
愛光中2枚目の比と割合に関する文章題を簡単にした感じで、愛光対策をしていれば「こんなの軽い軽い♪」となったのではないだろうか。
[4]旅人算
線分上を動く点PとQの距離の差を考察する問題。
あれれ、距離の差ダイヤグラムは愛光でも出題されてたぞ?
てことで、これも愛光入試の解き直しをしていれば怖くはない。
誘導通り、与えられたダイヤグラムの折れ曲がりに着目して、PとQの普通のダイヤグラムに直せばよい。(そして作図ダイヤグラムがこれまた巨大…)
しかし、高知県内の塾だとこの手の問題演習は手薄になりがちなのかもしれない。(高知県内の入試で近年この手の問題が出たのはH16高知学芸第2日[5]くらいだもんね)
本年の土佐中算数の話題は、なんといっても、B問題が2枚から3枚になったこと。
30年さかのぼれば、2枚でなく1枚だった年があるにはあるものの、3枚だった年は、ここ40年では一度もない。
受験生には動揺が走ったという話だが、問題数に関しては10問で多くなってはおらず、最初に問題全体をざっと確認した受験生は、「単に図が巨大になっただけ」と気付いて平常心で取り組めたと思われる。
今年の難易の面に関しては、Aは難易度の差が激しく、Bは1問1問がやや重ためだが難問はない、といった印象。
Aは[2](2)と[4](3)が鬼門。特に[2](2)で時間を取られた受験生は点数が思うように稼げなかったと予想できる。
Bは算数の実力が一定以上あるかどうか(高知県内主要模試で算数偏差値60くらいが目安か?)、または標準問題だけにとらわれず高知県外のいろんなタイプの問題に取り組んできたかどうかで、手ごたえが格段に違っているはず。
個人的に、土佐独特の「典型題に1ひねり加えた問題」「ちょっとしたひらめきで一気に解決する問題」がほぼ姿を消して寂しく思う。
これも時代の流れなのかもしれないが、高知県内の塾にありがちな「超典型問題を徹底的に演習した上で1ひねりきかせた問題に取り組む」方針を転換する必要があるのかもしれない。
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