こ
の
先
ネ
タ
バ
レ
O
K
?
★算数…試験時間60分
[1]小問集合
(1)計算 (2)逆算
途中式は不安な値だが答えは綺麗に収まる安定したクオリティ。
昨年は計算が1問に減ったが、今年は2問に戻った。
(3)時計算
2針のなす角が直角になる2回の時刻を求める超典型題。
(4)割合(水槽)
仕切りのある水槽に水を入れたあと仕切りを外した時の水面の高さを考える問題。
前半は(底面積)=(水の体積)÷(水面の高さ)で比を使う必要があり、意外とややこしく、計算もやや複雑。
後半は、前半の値を使うこともできるが、「もしBも仕切りまで水が入っていたら…」と考えた方が楽に解けるし、前半の分数値の扱いを回避できる。
なお、「容器は柱体である」旨の記載がないのが少し不親切ではあると思った。(ただし柱体であることは図からほぼ明らかではあり、この点で迷った受験生は皆無であろう)
(5)点の移動
2点が重なる時間を考える典型題だが、出会う場所の指定が出発地点ではないことに一応注意。
(6)倍数算&約数
分母と分子から同じ数を加えたり引いたりする問題。
愛光受験層にとって差一定の倍数算への持ち込みは典型題のはずなので、間違えたくない。
(7)面積
正方形に半円と四分円を重ねてできる図形の面積。
「半径×半径」の値を求めるタイプの中でもやや複雑だが、よくある構図ではあるので、類題を解いた人も多いのではないだろうか。
(8)面積比&場合の数
三角形の4等分点や5等分点を結んでできる図形の面積考察。
前半は、三角形の面積比を利用するだけの問題。
後半は、「面積が8cm^2となる三角形は何通りあるか」という、場合分けが必要な場合の数に様変わり。解答欄をうめたとしても「これが正解だ!」という確証が持てなかった受験生が大多数だろうから、条件整理に長けた受験生以外は後回しが得策か。
(9)素因数分解&場合の数
1~20から3つの整数を選んだ積を2で割っていく問題。
「2で何回割り切れるか」で整数を分類すれば、前半は解決。
しかし後半の場合の数はその分類をもってしてもさらに場合分けが必要で、正解率はがくっと下がるだろう。
[2]割合
3つの容器に入っている水を移す問題。
A~Cの容積をそれぞれ{6}、<7>、[8]とでも置いて、比の統一をはかっていくことになるだろう。
3つのものを相手にする(ように見える)ぶん、この手の問題としては難しい(ように見える)。
(1)ができれば(2)は楽勝だが、本校での受験生にとっては(1)から高めのハードル。。
[3]旅人算
3人が異なる地点から同時に出発して学校を目指す問題。
必要な作業自体は特に難しくはないが、どの条件を使うかどうかが悩ましい。
ダイヤグラム等に状況をまとめ、さまざまな条件の中から「AとCの分速、そしてこの2人の隔たりが分かっているから…」と必要な条件を拾い上げることができれば(1)が解け、あとは(3)まで一直線に解ききることが可能。
ただしやはり、(1)から高めのハードルである。
[4]和差算?
3人が3つの店で買い物する問題。
やりとり算の流れ図にまとめてもうまくいかなそうだから、線分図にまとめることになるだろうが、それでもまとめ方次第では進展がない。
そこで、買い物の順番を「P→Q→R」から「P→R→Q」にすると差の条件が見やすくなり、解決の糸口が見つかる。
それでも、(2)以降は「Cの最初の所持金が11200円」という条件をどう使うかが少し悩むかもしれない。(それとも、P店で使ったお金の比がA:B=3:1になっているので、これをうまく利用できたりするのだろうか…?)
今年の愛光算数も、
「比の扱い」が最重要課題であることには変わりなく、そして比の扱いが隠ぺいされた仕様に戻った。
1枚目に小問集合、2枚目に文章題の大問3つという例年通りの形式であるが、全体的に見ると今年は難しめと言える。
1枚目は標準的な問題が多く並ぶ中、小問の後半には解くのに時間がかかる難問が組み込まれていたりと、
1枚目は問題の取捨選択がポイントとなりそう。
2枚目は、本校での受験者にとってはいずれの大問も(1)からハードルが高めで、
「2枚目の点数の稼ぎにくさ」という意味では屈指の難度といえそう。逆に言えば、(1)さえ突破できれば、大問を解ききりやすい形ではある。
(いずれの大問も「3つの事象が登場する」というのが、難易度を押し上げている原因かもしれない…)
よって、本校では1枚目で(難問を除いて)いかに点数を稼げたか?の勝負になったのでは、と思われる。
今年の2枚目は高難度の問題が並んだものの、式点を稼ぐために、考え方を必ず書き残しておくこと。入試は1点で合否が決まることを肝に銘じ、採点者に「ここまで考えた!」とアピールすること。
PR