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ラ・サール算数は今年も手書きぜよ。
[1]計算
(1)計算の工夫、(2)計算、(3)逆算でどれも間違えられない。
(1)は1.7×3.09+1.7ではなく3.09と1.03で工夫が正解。(3)の答えは少々不安になる値だが、ラ・サール受験者なら合わせねばならない。
[2]小問集合
(1)約数
余りに注意して公約数を求める超典型的な問題。
(2)比
個数の比がわかっているりんごとみかんをセットにして配っていく。
一瞬方針に迷うかも知れないが、要するに唯一の具体的な値「33個」を割合で表すことができればOK。
(3)角度
正三角形と正五角形を重ねた図形の角度を求めるサービス問題。
(4)倍数/論理
正方形の中に2種類の長方形を並べたときの枚数に関する問題。
使用する長方形の枚数から正方形の一辺の長さを類推するのが、ありがちな設定の逆を突いててなかなか新しい。
小問集合としては方針を立てにくい問題だが、長方形の面積の和から正方形の一辺は58cm以上とわかるから、そこから可能性を絞るという流れか。
[3]時計算(狂った時計)
正確でない時計2つが指し示す時刻の考察。
2つの時計を同時に正しい時刻にあわせたわけではない点で少しだけ厄介だが、この手の問題の定石に従えば解ける。
演習を重ねていないと混乱する問題の代名詞だが、「うちの受験生であればこのくらいの難度のは練習してるよね?」というラ・サール中からのメッセージに聞こえる。
[4]場合の数
格子上における最短経路で長方形の面積を2等分する方法。
ラ・サール中算数でありがちな「場合分けの一部を誘導として取り組ませる」流れであり、今年度の算数としては難易度が高い。
なかなか答えに確証を持ちにくい問題だが、「経路によって正方形12個ずつに区切る」ので、「4つの0~6の整数の和で12にする」と発想を転換できれば(問題図だと5+5+2+0)、樹形図で機械的に(3)の答えを求めることができる。
(ただしこの発想だと却って(2)が解きにくくなってしまうが…)
前年度の桁ばらしほどのインパクトはないが、発展的要素はありそうなので、これのパワーアップ版を今後どこかの学校が出題しそうな予感。
[5]平面図形(面積比)
三角形に直線を4本引いた図形の長さや面積の考察。
見た目はベンツ切りの構図っぽいが、実際は底辺比と面積比のさまざまな基本ツールを使っていくだけで解ける。
[6]立体図形(切断)
底面が直角二等辺の三角柱を2回切断する。
立体図形の切断はほぼ毎年出題されているが、大トリに配置されたのは2018年以来である。
頂点や辺上の点ではなく、面の中心を通ると指定されているのが少し変わっているが、臆せずに切断面の作図の定石に従えば問題ない。
(3)はいよいよ複数回切断にチャレンジであるが、点Qがどこにあってもターゲットとなる立体の形は四角錐になることがポイント。
近年のラ・サール中算数の出題内容は、大問順は違えど「計算・小問集合・速さor割合・場合の数or規則性・平面図形・立体図形」でほぼ固定されており、さらに過去問には類題が散見されるので、比較的対策を立てやすい。
また、算数の力がしっかりついていないと解き切れない問題が多く、奇をてらった問題は少ないため、ラ・サール中を目指す受験生以外も、算数の実力を高めるために解いてみて損はない。
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