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先
ネ
タ
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レ
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K
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★算数…試験時間60分
今年も算数は伝統の手書きである。
[1]計算
(1)普通の計算、(2)時間の割り算、(3)逆算…いずれも落とせない。
なお、2007年以来続いていた分配法則を活用すれば計算が楽になる問題が、今年は出題されなかった。
[2]小問集合
(1)倍数算
分母と分子に同じ数を加えて約分する…というよくある設定だが、若干国語力が必要。
(2)場合の数
3枚以上表が連続するコインの並べ方の考察。
「表向きのコインが連続しない」ならフィボナッチで解決だが、これはそう単純にはいかない。
6枚の並べ方は当然5枚の並べ方をヒントにして解くが、そもそも5枚の場合でも注意力がないと間違える可能性を秘めており、これは2枚目の大問でもいいのでは?というレベル。
「すべての並べ方から表が3枚以上連続しないものを引く」と考えれば、「(2のN乗)-(トリボナッチ数列)」でコインの枚数が多くなっても解決するようだが、そこまでのことは要求されていないだろう。
(3)角度
ひし形の角度に関する問題。
条件にしたがって対角線を引けば、するべきことがすぐ見えてくるだろう。
(4)相似
正方形を3つ並べた図形の内部にできた三角形の面積を求める。
相似を見つけて長さを求める作業が複数回必要なため、さほど簡単ではない。
(5)立体の切断(見取り図)
立方体を平面で1回切断した立体の見取り図から体積を求める。
小問集合に立方体を1回切断した立体の見取り図に関する問題が出た例は、H16やH12などがあるが、今回は過去の例と比べて相似を活用する必要があるぶんやや難易度の高いものであった。
[3]速さの問題
速さを変えたり休憩したり進むAと等速で進むBが同着する問題。
速さと時間の比がわかっているので、Aの走りとAの歩きとBの進んだ道のりの比を求めることができたかどうか。
(1)が解ければ(2)は解けたも同然なので、ここの12点をゲットできたかどうかは大きい。
[4]転がし移動
半径の異なる2つの円が長方形の内部を転がる問題。
(1)はテキストレベル。(2)は問題文をよく読んで条件に合う部分(5箇所)を見つけられたかどうか。
[5]場合の数
同じ数字を用いないでできる整数を並べていく問題。
これって単純に、0~9のカードが1枚ずつあるときの並べ方、でいいんだよね…?
簡単すぎてかえってワナがあるのではないかと勘繰っている。。。
[6]立体図形
同じ速さで立方体の辺上を動く3点を通る平面で切断する問題。
立体の切断には間違いないが、今回は立体の切り口の面積について考える、どちらかと言えば関西圏でありそうな設定。
関西圏の方向けに言えば「H11灘中第2日[4]の作業を頂点1つだけで実行した」と書けばわかっていただけるだろうか…?
出発して1秒後の正三角形の面積を基準にして考えれば、それぞれの面積を自然に表現できると思われる。
内角がすべて120度の六角形の面積は、辺を延長して正三角形にする、という戦術はラ・サール受験生なら身についている…はず。
今年のラ・サール算数は、近年の問題と比較して小問集合がやや解きにくく、平均点はあまり伸びないのではないかと推測される。
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