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・理科…100点(試験時間50分)
昨年の理科は非常に難しかったが、今年はどうだろうか?
[1]正誤問題
毎年恒例、下線部が正しければ○、間違いならば訂正する問題。
問1がいきなりのクセモノで、上弦の月の南中時刻を日没の時間と比較する問題…「0時間前」「ほぼ同じ」と書き直すべきなのか…これはもしや設定ミス?
問2は有名な引っかけで、H20の[1]にも同じ問題が登場している。
問8は光の三原色についての問題。恐らく、青色LEDによるノーベル物理学賞受賞を意識した問題であろう。
[2]小問集合
記述問題が中心の小問集合3題。
問2は「トラフ」とは何かを説明させる問題。学校や塾ではあまり詳しくは触れない内容で、マスコミからの情報をきちんと見聞きしているかをみる意図か。
問3は水素燃料の利点について書かせる問題。高知学芸中の理科は、環境問題について深く学習しておくと有利かもしれない。
[3]火山
昨年の御嶽山の水蒸気爆発に関する時事問題。
御嶽山がどこにあるかを地図で答えさせる問題もあり、最近の高知学芸はこのパターンが多い。
問3は湿度に関するプチ計算問題。条件の読み取りさえできれば難しくはない。
[4]星座
さそり座に関する知識問題。
ただし、アンタレスを○で囲む問題は、3つの星から絞り切れなかった受験生が多数いそうである。
そもそも、星座を作る星の数というのは参考文献によってまちまちなので、よほど気を付けて出題しないとツッコミが入りそうである…
[5]生物と環境
生物と水の関わりに関する問題。
図3には、割とリアルなクモやムカデのイラストがあるため、一部の受験生はギョッとしたかもしれない(
問8では唐突に、世界自然遺産とその地域に生息する生物の組み合わせを答えさせる。これはなかなかの難問である。
[6]てこのつりあい
太さ一様で重さのある棒を使った、いろいろなつりあいの問題。
ずばり「棒の重心に棒と同じ重さのおもりを作図」できたかどうかがポイント。
この作図さえできれば、それほど難しい問題はないため、受験層の平均を考えれば、ここで差がついたのではないかと予想する。
[7]金属の性質/ものの溶け方
前半は、金属のさびに関する実験。
「さびだから酸素が関わってるんだよね?」と思いこむと黄色信号点灯。酸素以外のさびの要因を実験結果から読み取らねばならない。
後半は、ものの溶け方の計算問題。
やや複雑な計算をしなければならず、水溶液や濃さの意味がしっかりと理解できていなければ解けない。
今年の学芸理科は良心的な出題が多く、学習量が点数に反映される内容であったと思われる。
ただし、毎年どこかに必ずある「営業問題的難問」も姿を消してしまったのは、個人的には残念である。
[1]問1や[4]問2のような、引っかけの意図がないのに受験生が戸惑うような問題の出題は控えていただきたいなと思う。
高知学芸の理科は、出題の偏り自体は少ないものの、
時事問題や環境問題の出題率が高いようである。
たまに難化する年もあるものの、受験層を考えれば難問では差がつかないため、
基本問題での取りこぼしを防ぐ学習が必要であろう。
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