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愛光中算数(60分・120点)
[1]小問集合
(1)計算、(2)逆算
(1)は途中式で変な値が出るものの答えはスッキリ。
(2)は途中式でも変な値が出ない親切設計?
(3)仕事算
3人がある仕事をする問題。
3人いるので一見ややこしそうに見えるが、1人ずつ増えていく設定なので順に解いていけば良い。
(4)年齢算
両親と子2人の年令に関する問題。
前半は旅人算、後半は差一定に着目すればよく、影武者の出番はない。
(5)立体図形
立方体を規則的に積み上げて作った立体の体積と表面積。
高知県からの受験者は、塾で腐るほど練習しているタイプの問題だろうから、絶対に落とせない。
愛光では立体図形が一時期全く出題がなかったが近年はぽつぽつと出題されてきてるため、出題増加傾向とみるべきだろう。高知県内の主要3校過去問の立方体積み上げ問題が良い練習材料となるのではないか。
(6)和差算
5つの商品の値段の合計や平均の考察。
平均の面積図か、表にまとめる消去算か、和差算の線分図か、どのアイテムを使うべきなのか悩んだ受験生もいるかもしれない。
基本的には、線分図を中心に考えていけば良いだろう。
(7)点の移動
動点PQが作る四角形APCQの面積を10cm^2にする。
前半は作図さえできればクリアだが、後半は前半で得られた手がかりをどう使うかがポイント。
方程式っぽく強引にねじ伏せることも可能っちゃ可能ではあるが…
(8)倍数(判定法)
「34ア12」や「4321イウ」を指定された倍数にする。
前半は愛光では珍しい複数解問題だが、6の倍数判定を知っているかの確認。
後半は18=2×9であるから、2種類の倍数判定を行う。ただし試験場で焦るとイ+ウ=17のパターンを見逃す可能性がありそう。
(9)平面図形
四分円をいくつか組み合わせた図形の面積の考察。
前半は平行線か切り貼りの等積変形で一発。
後半は、前半をうまく利用しようとあれこれ考えるよりも、「四分円2つ+正方形」の組み合わせと解釈してベンツ切りの超基本構図を見つけた方が早そう。
図1の誘導?がなくていきなり図2の出題であれば、東大寺学園や西大和学園あたりに出ても違和感はない。
[2]鶴亀算
袋の中の赤球と白球を取り出したり入れたりする問題。
(1)は操作2を何回行っても球の総数は変わらないことがポイント。
(2)は50個の差が最終的にはなくなることに着目して鶴亀算。
どの塾でも類題演習したことはあるだろうが、それほど多くは練習しているわけではないだろうから、技能が身についていたかで差が付きそうである。
[3]割合
ガソリンを3回に分けて入れた量と総額に関する問題。
愛光で頻出の比を使いこなすタイプで、しかもその条件が隠ぺいされておらず直接与えられているため、合格のためには全完すべき大問である。
[4]旅人算(周回、歩幅)
歩幅もペースも異なる2人が池を周回する問題。
池を周回する旅人算に、歩幅の問題がプラスされて盛りだくさんな内容。
(1)はクリアするとして、(2)は愛光では珍しく出題者の意図を読む必要のある小問(つまり自然じゃない問い方)で、「AはQP間の往復ぶんだけ多く進む」本質に気付くのは意外と難しい。
それを超えてもなお(3)でハードルがあるため、(2)(3)に関しては本校会場では差がつかなかったのではないだろうか。
(1)(2)のヒント無しにいきなり(3)を出題したとすると、灘1日目の問題として通用しそうである。
本年度の愛光算数は、1枚目は前半に地雷的な解きづらい問題もなく、2枚目も難しい設問は[4]に集中しており、問題の取捨選択による作戦ミスが起きにくい配置であった。
よって、算数では実力差が反映されやすい入試だったと思われる。
合格のために正解するべき問題が例年よりやや多く、例年より平均点は少し上がるのではないかと思う。
(噂では「今年は少し難しかった」と聞いていたが…それは他教科のことだろうか??)
愛光算数は相変わらず、比と割合を中心とした文章題の出題が多く、その手の問題を応用を含めて幅広く演習することが至上命題である。
また、今年度はこれといった過去問リメイクはなく、過去問はあくまで「出題傾向に慣れるためのもの」にとどめておくべきだろう。
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