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  • 2024.06
入試感想~R4土佐中算数
R4(2022年)土佐中の算数も考察してみた。



























・算数A…45分
後半の大問を含めて空欄補充のみで答えのみの採点。

[1]小問集合
(1)計算、(2)逆算。
どちらも間違えられないが、(1)は2022の素因数分解の結果を知っていればちょっと有利。

(3)相似
台形の面積から逆算でBEを出してからECを求めても、相似比から面積比を考えて直接ECを求めてもOK。

(4)立体図形
階段状の立体の体積から長さを求める問題で、鶴亀算の面積図からヒントを得た?

(5)割合
レジ袋込みの値段からお肉の値段などを求める問題で、「同じものがあったら差を取れ」の定番形。

(6)面積
半径×半径なら求まる円の問題で、この手の問題を何度も演習していれば典型題。

(7)割合
男子と女子と全体の割合の増減に関する問題で、通常なら「もし男女の増減率が同じだったら…」の流れが定石だが、具体的な人数が何一つ与えられておらず混乱のもととなる可能性があるので、平均の面積図の感覚で考えた方が早い。


[2]濃度算
5%の食塩水に別の食塩水や食塩を加えて指定通りの濃度にする。
前半は解けなきゃ話にならない。後半は水一定で攻めるか面積図か。


[3]規則性(桁ばらし)
1920から2022までの西暦を並べてできる列についての考察。
いわゆる桁ばらしの問題だが、今回はすべて4桁なので、前半の難易度はマイルド。
最後は、使われた回数が最も多い数字を問われるが、1920~2019の100年間で「下2桁に使われる0~9の個数は同じ」であることに気付けば早い。


[4]平面図形(角度)
台形内部に取った点から各頂点に線を引いた図形の角度。
土佐中の算数で角度が単独テーマの大問がくるとは珍しい。
前半はただの計算問題。後半は少し奇妙な条件「AD=BE」をどう生かすか。一本補助線を引くと合同な図形が現れて…!?
それほど難しい問題ではないが、ちょっとしたひらめきが事態を大きく進展させる、良い問題だと思う。


・算数B…45分
こちらは解き方の記述も求められるが、今年は[1]だけは答えのみの採点。

[1]平行移動
平行四辺形と移動させる直角二等辺の共通部分の面積の考察。
作図すれば(2)前半までは解けるとして、(2)後半からは工夫や細かい考察が必要。
(3)で具体的な面積になるのはいつなのかを考えるとき、後半は(2)がヒントになっている。

[2]速さ
途中から速さを変えて合計10km走る人物の通過時刻。
いわゆる「速さの鶴亀算」であることを見抜けばたやすい。

[3]仕事算/濃度
水槽に食塩水を入れて満水にする。
前半は超典型的な仕事算。(3)は一転して濃度の問題となるが、まずAとBだけを混ぜた濃さを求めておけばわかりやすい。

[4]立体図形
小立方体8個を積み重ねた立体を2通りの方法で体積2等分する。
で、でた~!土佐お得意の面積体積二等分問題!
(1)はEから向こう側の立体を六角柱として考えれば一発解決。
問題は(2)だが、斜めに切る(角錐ではなく角柱に分割する)ので、(1)とは方針を変え、高さの異なる三角柱と四角柱の体積比を求めることになる。
なお、「Eから向こう側の立体をバラすと、その体積の和は一辺1cmの立方体の体積に等しい」ことを利用すれば、(1)(2)とも共通の戦略で解くこともできる。
入試本番では(1)が解ければ十分か。


本年の土佐中算数は、近年の問題と比較すると典型的問題で占められて随分マイルドであり、算数があまり得意な受験生でなくてもある程度の手ごたえを感じることができたようだ。
本年は「典型題に1ひねり加えた問題」「ちょっとしたひらめきで一気に解決する問題」が多く、往年の土佐中算数に近い内容だった要因もあるだろう。(例年よりも易しめではあるが)
来年度以降の算数は、今年の形式が継続するか、昨年の県外中入試っぽい形式に戻るかはわからないが、どちらのタイプの形式でも対応できる入試対策が求められる。
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【2022/03/09 09:36 】 | 中学入試-四国内 | 有り難いご意見(0)
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