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入試感想~H25高知学芸
本年の高知県の国私立中学入試も無事終了。
ということで、入試感想は県内分に移行。

H25(2013年)の高知学芸中入試の理系科目感想を簡単に。













★算数第1日…100点(試験時間40分)

[1]計算6問
いずれも特別なことを知らないと解けないという問題はない。
(6)は分配法則を使うと楽だが、気付かずそのまま計算した受験生も多そう。
出題にひとつ要望があるとすれば、逆算の計算問題も1~2問欲しいところ。

[2]分数の問題
高知学芸では何度も登場しているタイプで、正解できないなら合格は遠い。

[3]和差算
平均を和に変えることに注意するだけの超基本タイプ。

[4]面積
道を端に寄せるだけなので、これも腐るほど演習している問題だ。

[5]規則性
棒を使って正方形を段組みに作って行く問題。
正方形の個数は四角数だが、棒の本数の規則はそうではないため、小さい形から分析する必要がある。
(2)は棒の数に制限のある問題のため、正解率はやや低そう。

[6]やりとり算
3人がみかんをやりとりする問題。線分図を描くタイプ。
3つもやりとりの条件があってややこしいが、親切過ぎる誘導がついているので、十分解けうる問題。
特に(2)は取ってつけたような誘導だったので、ひょっとしたら急遽誘導をつけて簡単にしたんじゃないかなあ、という風にも見えた。

[7]倍数算
不変量のないタイプの、ごく普通の倍数変化算。
なんでこんなのが最終問題に??


★算数第2日…100点(試験時間60分)

[1]和差算
3人のお金の大小関係に関する問題。
B基準で線分図に表すのがポイント。その後の処理は和差算にしてはやや複雑。
学芸算数第2日は、1問目から意外と侮れない問題が出るぞ。

[2]転がし移動
へこみのない五角形を円が転がる時の円の中心の軌跡を考える。
転がし移動は、学芸算数第2日として当然想定済であろう。
扇形の内角の和は360度になることに注意。

[3]数の性質/和差算
連続した12個の整数の和に関する問題。
(1)は当然正解、(2)は(1)を利用すればOK。
そして問題は(3)。着目するポイントを間違えれば泥沼化決定。そして高知学芸名物の複数解問題。
今年の複数解問題は、正しいポイントさえ掴めれば調べる量も適量であり、校風にも見合っており好感が持てる。

[4]仕事算
第1日の1枚目にあってもいいくらい、極めて単純な仕事算である。

[5]投影図
正面と真上から見た図から立体の形を2通り推測して体積を求める問題。
併せて、真横から見た図を描くよう指定があり、方眼マスが与えられている。
実にいろいろな形が考えられるのではないだろうか。
階段型や真ん中を削り取った形、あるいはそこからさらに真横から直方体をくり抜いたものも考えられる。
さらに、方眼に沿って図を描かねばならないという条件もないので、三角柱や半円柱などを削り取ることも想定される。
この問題に関しては、答えが無数に存在する。
昨年も同じ位置に、答えが無数に存在する中から2通りだけ挙げる問題が登場していたから、無数に答えが存在するのは恐らく折込済みだとは思う。
受験生の自由な発想を見る意図かもしれないが、この手の問題は想定外の事態を招きやすいので、相当に注意深く出題する必要がある。

[6]速さの問題
忘れ物をした人を車で追いかけた時の追いつく時間に関する問題。
ニュートン算っぽく考えれば解くことができるが、数値が少々複雑である。
県内最大規模の模試の最終回に、これと同じ問題が出ていたので、それを復習していた受験生は解くことができたのでは?


今年の高知学芸の算数は、第1日第2日とも例年より簡単であった。
一時期のような暴走気味な作問は控えていただきたいが、今年に関しては意欲的な作問がなく、少し寂しい気がする。


★理科…100点(試験時間50分)
[1]正誤問題
毎年恒例の出題である。問6はノーベル賞に関する時事問題。
問1はすずりの原料となる岩石を問う…これは受験生にとってかなり難しいと思う。

[2]記述問題
これも毎年恒例になりつつある。
学芸の記述問題で注意すべきは、近年注目されている事柄が出題される傾向にあること。
H25やH23は発光ダイオード、H24は緑のカーテンが取り上げられていた。
塾や学校の教科書の内容だけにとらわれず、近年話題になっている環境に関する事柄にも関心を持とう。
しかし、発光ダイオード信号機の利点を3つも挙げるのは、小学生にはちょっとしんどいか?

[3]生物と環境
地球温暖化と二酸化炭素に関する問題。
問3は二酸化炭素排出量の計算問題だが、まるっきり算数の割合問題であり、その場で対処できるかが問われる。

[4]星(星座早見)
星座早見をもとに星座の知識を問う。
星座早見の使い方さえ頭に入っていればおおよそ解ける。そうでない場合は思わぬ失点をしてしまったかもしれない。

[5]水の循環
地球上をめぐる水についての問題。
序盤にいきなり計算問題が出ている。難しくはないが、移動量に着目できた受験生はどれだけいるだろう。
最後の、人間が生活で使える水は地球上の水の何%か、というのもなかなかチェックしてないんじゃないかなあと。

[6]動物の骨格
ヒトや動物の骨格に関する問題。
問7は骨格がどの動物のものなのか答える問題は、選択肢の動物がおおよそどんな輪郭なのかが想像できれば解ける。
問8のヒトとサルで同じ部位の骨を見つける作図問題は、ただ骨盤に注意するだけでなく、向きが異なっていることに注意する必要がある。

[7]水の変化
水をアルコールランプやガスバーナーで熱した時の温度変化や状態変化に関する問題。
問1のアルコールランプの使い方で正しいものをすべて選ぶ問題は、なかなか難しい。
また、問4の体積変化のグラフは、正しい選択肢がない気がするけど…。

[8]振り子
棒に引っかかる振り子を考察する問題。
筒の中におもりが多数入ってる振り子だったんで、「こっこれはもしや振ってるうちにおもりが段々減っていく奇問か?!」と思ったけれども、普通の問題であった(
周期をN倍にするには長さをN×N倍にする、というポイントはあまり使わずに済むが、1往復・5往復・10往復が入り乱れているので注意を要する。

学芸理科は、一時期に比べて簡単になってきた。
難問もこのくらいの分量であれば適度な範囲、そこそこ差がつく内容になってきている。
時事問題や環境問題の出題は今後も出題されると予想され、学校や塾の教科書には載ってない最新の情報も学習しておくと、点を上乗せしやすいだろう。
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【2013/02/19 13:36 】 | 中学入試-四国内 | 有り難いご意見(0)
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