1/8~9は、愛光中入試のため、今年も松山に出張。
H25(2013年)の算数と理科の感想を簡単に。
こ
の
先
ネ
タ
バ
レ
O
K
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・算数…120点(試験時間60分)
1枚目は小問集合で答えのみ採点、2枚目は大問3題で考え方重視の形式は変わらず。
また、比を使いこなす問題が多く、図形の出題率が低いのも例年通り。
大阪会場を意識してか、ここ数年難化の流れとなっていたが、今年はどうか?
[1]小問集合
(1)計算 (2)逆算
途中計算は複雑だが、答えは例年通り割と奇麗な数。
変な値になったら計算ミスの可能性大。
(3)仕事算+消去算
文章題のミックスとしてはありふれたタイプ。
仕事の全体量を設定したあと、表に条件整理するだけ。
(4)場合の数
1円と5円と10円で50円を作る方法が何通りかを求める。
10円玉の個数で場合分けすれば、規則性が見えてくる。
なお、H13高知学芸中に設定がまったく同じ問題がある。
(5)約数
分母と分子から同じ数を引いて整数にする。
同じ数なので差が一定であることを見抜けばOK。
不変量があったらそこに着目するのは算数の定石。
(6)面積
円と菱形が重なった図形の外周と面積を求める。
超有名な面積移動で瞬殺。ここで間違えたら恥ずかしい。
(7)平均
3つのグループの平均からそれぞれの人数を求める。
2つのグループを統合して考えられるかどうかがポイントだろう。
(8)推理
倍数判定法をもとに、条件を満たす5桁の整数を求める。
Dは5→C+D+Eが3の倍数→Cは偶数、と考えればスムーズに解ける。
難問ではないが、発想を問われる算オリ的問題。
(9)折り返し(角度・相似)
前半は典型的な角度問題。
錯角を利用すればちょっと楽。
後半は3:4:5の直角三角形を利用した面積問題。
右下の直角三角形の辺の長さをどう求めるかがカギ。
[2]倍数変化算
差一定に着目する倍数変化算。
2つの倍数変化算を(2)で結びつけるという設定はありそうでなかったかも。なるほど!
[3]速さの問題
途中で速さを変える2人が進む問題。
一見すごくややこしそうだが、「(速さ)の比は(距離÷時間)の比」など、比の扱いに慣れていれば(2)までは解ける。
(3)はBC間だけを取り出してダイヤグラムで相似を使うのが最も近道かなと。
[4]鶴亀算
3と5と8のカードを取り出したときの数の和から引いたカードの回数を求める。
(1)は普通の鶴亀算で易し過ぎ。
(2)は条件不足の鶴亀算でまあ差がつくか。
(3)は場合分けが必要で条件不足の鶴亀算を複数回解くことになり、かなり面倒である。
昨年の[4]もそうだったが、いまいちなにをさせたいのかよくわからない…。
ただ面倒なだけの満点阻止問題はあんまり好みではないんだけど。。
今年も、比を駆使しなければ解けない文章題が多数であった。
そして面積図を扱う問題がぽつぽつ入っているのも例年通り。
2枚目も、算数が得意なら[3](3)と[4](3)以外で手が止まることはなさそう。
[1](9)のような本格的な相似問題が出たので、やはり今後は複雑な相似形の対策も必要だ。
今年の算数は…んー、例年より少し簡単かな?
特に1枚目は昨年よりはだいぶ解きやすいセットだったのは異論ないと思う。
松山会場の算数平均は70点前半と予想する。
・理科…80点(試験時間40分)
[1]植物の働き
カナダモの実験をベースに、植物の呼吸と光合成ならびに成長について考察する。
真ん中あたりにあるグラフが難問を予感させるが、成長しない部分の意味さえわかればさほど難しいものでもない。
[2]太陽/気象
太陽と気温に関する問題。
ヒントが過剰であり、簡単過ぎてかえって不安?
愛光を受けるような受験生に、図1のヒントはいらないと思うんだけど!
[3]水の問題
水にまつわる記号問題が6つ。
難しい設問は特にないが、少しずつ迷いそうな選択肢が混じっている。
(6)は…理科というより、完全に社会の問題。。
[4]てこ
2つの支点で支えた筒の中をビー玉が転がるとき支点にかかる力の考察。
かかる力をグラフとして与える設定は、愛光ではありそうでなかった。
ビー玉が支点の真上にきたときの力がどうなっているのか考えるのがミソ。
関西風味のちょっと面白い問題だが、愛光らしからぬ点も。(後述)
[5]電流
いろいろスイッチをONOFFにしたときに点灯する豆電球はどれかを考える。
例年であれば豆電球の明るさまで問うところだが、今年は点灯する豆電球さえ答えればOK。
(7)のみクセモノだが、他は正解せねばならない。
理科も、昨年に比べれば易しく、また関西風の特殊問題も少なくなっている。
私はかなり易しい(松山会場でも平均60点いくかも?)と思っているが、受験生で易しいという感想だったのは少数派であり、平均は50点後半に留まるかもしれない。
さて、愛光理科名物のてこ[4]だが、今年は珍しく誤記を連発。
(4)は「左端Aからから」になっているし(思わず「ポケモンかよっ!」ってツッコミを入れてしまった)、(6)では支点Bを動かしてもはや右端ではなくなっているのに、かかる力を求める箇所は「右端Bの支え」になっている。
愛光は従来こういうミスは少ないのだが、今年はどうした?
もしかして急遽問題を変更したりしたのだろうか??
今年のこの一題は後日。
(愛光には珍しく、今年は「これはっ!」ってなる問題があんまりない…)
→この一題 解説
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