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★算数…100点(試験時間60分)
今年も手書きの問題は健在!
[1]計算
もちろん、こんなところで1問も間違えられない。
(1)は分配法則に気付けば簡単。
(2)は今年の灘と同じで、整数と分数を別個に計算すること。
(3)は小数を分数に直しても面倒。答えがシンプルなのが救い。
[2]小問集合
最近は素直な問題が殆どなので、得点源としたい。
(1)割合と消去算
退部前後の人数から最初のサッカー部員を求める消去算。
「部員の1/4が退部→残りは3/4」の基本的言い換えができればOK、易問。
(2)分数の範囲
範囲内にある分母が31の分数をすべて求める。
複数解問題だが、分母を無理矢理31に揃えるだけで超簡単。
(3)回転体
台形を1回転させてできる立体の表面積を求める。
基本的な形(円すい台)になるので、間違えられない。
(4)面積比(または相似)
長方形の内部にある小さな三角形をもとに面積を求める。
誘導からして恐らく、出題者は面積比だけで解くことを想定してるのだろう。
でも、相似を使って解いた受験生が多いんじゃないかなあと思う。
どちらの解法にしても、難しい問題ではない。
[3]ニュートン算
料金所に並んでいる車の台数の推移に関する問題。
並ぶ車が毎分何台減っていくのかを考えれば正解できる。
難易度は愛光算数1枚目の標準レベルくらいだから、ラサール受験者にとっては楽勝でなければならない。
(2)の文章に少し違和感を覚えたが、昨年の開成中の件が影響してるのだろうか…。
[4]N進法
1と7を使わずに表せる整数に関する問題。
ラ・サール受験生なら、見た瞬間に「これは変則8進法だなっ」と、ピンときた人は多いハズ。
そして、類題も何度か解いたこともあるだろう。
ということで、変則部分をミスせず処理できるかがポイント。
[5]点の移動
円周上を動くボールが二等辺三角形になる位置を考察する。
この問題では、越えるべき大きなハードルが2~3箇所ある。
ハードル1:二等辺三角形になる場合は3パターン考えられる。
ハードル2:ボールが衝突するたびに速さと向きが入れ替わる。
(1)は単純な旅人算で落とせない。
(2)はハードル1をクリアする必要がある。今年の愛光1枚目ラストと似た考え方を利用できるが、ここで差がついただろう。
(3)はハードル2をクリアする必要がある。実は、時計回りに進むボールは常に4cm/秒、反時計回りに進むボールは常に1cm/秒で進むのだが、それに気付いてもなお厄介。
東京出版でいう「シャドー」…個人的には「影武者」と呼んでいる…に頼り過ぎると、二等辺三角形にならない場合(点が重なる場合など)を見逃してしまう危険性がある(実際私はやっちまったorz)
(3)は難問かつややこしいので、合否には影響なかったのではないだろうか?
点が重なる場合をうまく排除する方法があれば良問評価になるが、今のところすっきりした方法は自力では見つけられていない。
ひとつ気になるのは、「正三角形」を二等辺三角形に含むかどうか。学校発表の答えでは含めているらしいが、この点で迷った受験生もいそうだ。
[6]立体の切断
もはやラ・サール算数の目玉となっている立体切断。
今回は、直方体と三角柱を組み合わせた五角柱を2回切断する。
(1)は1回目の切断だけ考えればよく、形も比較的単純なので、手堅く正解すべきである。
(2)は2回目の切断も考慮する。一見複雑に見えるが、図形の見方次第ではあっさり解決できるため、差のつく問題だろう。
差がつきそうなのは[5](2)・[6](2)あたり。[5](3)は難問で差がつきにくい。
となると、今年は算数の平均点は高めで、差があまりつかなかったかもしれない。
ただ、昨年(H23・2011年)の算数もあれだけ簡単だったのに、平均点はかなり低かった(合格者平均にいたってはここ10年で一番低い)ので、今回も平均は高くならないのかも?
あと、東京出版が「考え方を書く問題がないとはどういうこっちゃ」と苦言を呈するだろうな…私も同感だけど。
★理科…50点(試験時間40分)
[1]生物分野
Aは顕微鏡の扱いに関する基本問題。
ここで注意するのは(1)eだけかな…(面積2×2倍→2倍に拡大)。他はとても基本的なサービス問題である。
Bはだ液の働きに関する問題。
終盤にはH22愛光と同じ内容の、だ液の濃さと分解速度についての問題が出てるが、まあ難しくはない。
[2]化学分野
Aは燃焼に関する問題。
燃焼で計算問題が出たら難問を覚悟すべきだが、必要なのは基本的な知識だけ。(5)の「茶色」で木タールと間違えると痛い。
Bは気体の発生の計算問題。
H22~23の化学分野の計算はとても複雑だったが、今年はラ・サールにしてはとてもマイルドなものだった!
[3]地学分野
お馴染み、ダイ吉君の会話文問題。
今回は、放射温度計の測定結果を軸にして、光や熱のいろいろな性質を考えていく内容となっている。
最後のオチにニヤリとする時間は、受験生には残されていない...それだけ時間に余裕がないのがラ・サール理科(^^;
[4]物理分野
Aは浮力の計算問題。
導入として、浮力の仕組みを丁寧に解説してくれている親切設計である。ちなみに浮力自体は2年連続の登場である。
(5)は合金の浮力を計算する鶴亀算でやや解きにくい。そういえば大昔の関西学院中の算数に、こんな問題があった気がする。
Bは水飲み鳥の仕組みの考察。
ラ・サール理科独特の問題で、簡単な問題とは言い難いが、例年通り図や文章内に問題を解くヒントが隠されているので、それを手がかりに解けばよい。
ちなみにここではK君という新登場の人物が出てくる会話問題となっている。もしかすると来年は会話文問題の主役交代か?
今年の理科は易しい。
これは合格者平均が久しぶりに40点に届くかも知れない。
長くなった&出勤時刻が迫ったので、「この1題」は別記事にうp。。
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