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入試感想~H25土佐
ようやく県内入試を入手したので、入試考察が書けるー!

第2弾は、H25(2013年)の土佐中入試の理系科目感想。












※算数はAとBをあわせて150点満点で、75点ずつとは限らない。

★算数A…(試験時間45分)
[1]小問集合
(1)普通の計算問題。工夫も不要。小数は分数にすぐ直せるか?
(2)場合の数(組み合わせ)
 12チームの総当たりの試合数。
 知ってれば簡単だけど、知らなきゃ間違えるパターン問題。
(3)年齢算
 両親の年齢和が子供3人の年齢和の3倍になる典型題。
 倍数変化算として解くが、結果的には調べた方が早い。
(4)差集め算
 異なる2種類の果物を買うときについて考える典型題。
 どちらも余りが出てくるが、上位3校受験者なら正解必須。
(5)角度
 外角の二等分線に関する角度の問題。
(6)相似
 正方形を4つ並べたときの図形の一部の面積を求める。
 予想通り、ついに土佐中も相似が解禁となった。
 今回の相似は基本的だったが、今後は複雑な問題も含めて要対策であろう。
(7)比の問題
 連比か社会の勉強時間を仮定するだけの基本題。

[2]面積の問題
 正方形と正三角形を組み合わせて作った図形の面積を求める。
 なかなか面白い問題なんだけど、ヒントが過剰…まあ県内ならこのくらいのヒントが必要なんだろうけど、これはあまりにも親切過ぎやしないかなあと。

[3]ニュートン算?
 水量変化からポンプの排水量や水槽の容積を求める問題。
 (1)の比を求められるかどうかが勝負の分かれ道。ここさえ解ければほぼ(3)まで解けたも同然。難しい問題ではないが、差はついただろう。


★算数B…(試験時間45分)
[1]小問集合
(1)倍数+植木算
 複雑な形の土地の周りに旗を立てる問題。
 土佐中で何度も登場したタイプで、絶対に間違えられない。
(2)濃度算
 食塩一定の超基本タイプでこれも間違えてはいけない。
(3)面積比
 平行四辺形の面積を条件に従って4つに分割する問題。
 和一定の倍数変化算が隠れていることに気付けたか?
(4)面積
 円と正方形が組み合わさった図形の一部の面積を求める。
 図形の対称性に気付けるかどうかがポイント。灘中や算オリの類題よりはずっと簡単ではあるが、それでも解き方に迷った受験生は少なくなかっただろう。
(5)体積(展開図)
 展開図を組み立ててできる四角柱の体積を求める。
 一見すると一瞬で答えが求まりそうだが、肝心の底面の長さの条件が図には直接書かれておらず、他の条件から割り出す必要があり、一手間かかる。
(6)売買算+鶴亀算
 2通りに割引きした品物を売って出る利益から個数を求める。
 土佐中では頻出の、複数の文章題のミックス。数値設定がやや複雑なので、計算処理力も問われる。

[2]論理と規則性
 長方形の紙を止めるのに必要なピンの最小個数の考察。
 全体を長方形の形にするか、多少隙間ができても正方形に近づけるかのいずれかになるが、恐らく後者の選択を取った方が最小個数になるはず。
 その本質を捉えるという意味では、(2)の30枚という数値設定はどうかな?

[3]分数計算
 分数の小数第1位を四捨五入したときの和の考察。
 (1)は普通の計算として、(2)をどう処理するか。
 小さい数で実験して、1と2がほぼ半々に分かれるぞ、ということに気付けるかどうか。近年、多少の試行錯誤から法則を導き出すタイプの問題が増えているような。

[4]立体図形(容積・表面積)
 階段型の立体を水槽に沈めたときの液面変化を問う。
 土佐では頻出の「水槽に水入れ問題」であるが、数年前の穴あき立方体を沈める難問を連想させるシチュエーションのため、一瞬身構えてしまう。
 しかし実際には、最終問題としてはやけに簡単である。

昨年と同様に、AよりBの方が若干難しくなっているようだ。
近年はAとBでほとんど難易度の差はなかったのだが、かなり昔の土佐や今の学芸のように、難易度の差をつける傾向に変化していくのかもしれない。


★理科…(試験時間60分)100点満点
枚数は4枚に戻った。ということは、昨年注文をつけた点は改善されたか…?

[1]振り子
 特にひねりのない基本的な振り子の問題。
[2]電流
 複雑な回路の豆電球と同じ明るさの豆電球を選ぶ問題。
 土佐では珍しい、物理分野での難しい問題だが、今年の愛光に同じ回路があったのは偶然?
[3]電流と磁界(電磁石)
 電磁石の近くに置いた方位磁針の針の向きを答える。
 これも超の字のつく基本題。地球を磁石とみなしたときのN極S極は当然チェック済であろう。
[4]燃焼
 前半は実験器具の知識問題。後半は金属燃焼の計算問題。
 前半は間違えられない。ただしオは多少国語力が問われるかも。
 後半は、燃焼に酸素が必要なことから完全反応式を書いて考えれば問5までは楽勝。問6は県外入試ではよくある混合物質の鶴亀算で難問。
[5]生物総合
 植物のつくり・昆虫・プランクトン・発芽の基本的内容。
 問1を間違えるようでは、受験勉強してきた意味がない!
 問2は、昆虫の鳴き声は意外に忘れてる受験生が多かったか。
 問3は、(2)のツリガネムシのみ知ってる受験生は少なそう。
 問4は記述問題。不足している条件を文章から把握できるか。
[6]ヒトの誕生
 前半は基礎知識で間違えられない。
 後半は文章を読んで方眼に胎児の身長や体重をグラフを書いて解けという指定があるものの、この意図がまったく不明。
 肝心な部分だけを直線グラフにして単純に読み取らせるのか、それとも直線を書いた上で前後の条件から微妙な曲線にさせる意図なのか…。後者の方がより現実に近いのだが、それにしては与えられた選択肢の値が微妙過ぎて、ちょっと理解に苦しむ作問である。

そして、昨年「地学分野の大問がない」と苦言を呈した件。
なんと、今年も地学の大問はなかった。しかも今年は地学の問題が小問1つすらない!
これは改善するどころかむしろ改悪と言っていい。
昨年述べたことをもう一度書く。特定の分野が全く出題されないというのはいかがなものか!
でも2年連続ということは…まさか「地学のできる受験生は軽視する」と言う学校側のアピールなのだろうか??
いや、恐らく違うだろう。違うのであれば是非、来年度からは地学分野も他分野と同程度に出題していただきたい。
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【2013/03/04 11:21 】 | 中学入試-四国内 | 有り難いご意見(0)
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